シュタイナー(Rudolf Steiner)はオーストリア帝国(現在のクロアチア)で、鉄道員の息子として生まれました。各地を転居しながら育ちますが、7歳になったころに、霊的な世界を感ずるようになったといいますから、幼いころから鬼才ぶりを発揮していたようです。生涯を哲学者として生きましたが、その研究領域は幅ひろく、哲学・文学・教育・芸術・医学・建築・農業・宗教等々におよびました。学者としての生活から神秘主義者としての活動に移ってからのシュタイナーは結社神智学協会に所属してから、同結社とやがて決別し、“アントロポゾフィー(人智学)”という独自の世界観をヨーロッパ各地に広める一生を送りました。
日本ではシュタイナー教育という学校経営および教育で話題を呼んでいます。ちなみに、 シュタイナー教育によれば、最近ありがちな早教育による知識偏重や、子どもにやたらと早期の自立をうながしたり、動物の学習行動などをあまりにも単純に人間にあてはめるプログラム学習導入の傾向などは反省の対象となります。
シュタイナーにとって子どもの教育を考え、子どもの自由を確保するということは、子ども自身が自らを自覚して、心底のやりたい意欲から行動を起こすことができるように、大人達が指導の自覚と環境を整えることです。ですから日本の教育の現状は、シュタイナー教育では問題だらけということになります。なお、シュタイナーの提唱する“学ぶ環境”に注目して、日本では校舎の建築にあたる業者や建築学の学者達もシュタイナー理論に関心を示しています。