教育にとってのよい環境とは温室を用意して野菜や果物を育てることではありません。最近の教育では『生きる力』の修得が課題になっていますが、生きる力とは環境を受身に利用するだけでなく、今ある環境を受け入れながらもそれを積極的に変えていける能力を身につけることです。つまり、幼稚園や学校という学びの場がいたれりつくせりの環境になっていると『生きる力』は身につきませんから、教育にとってのよい環境とはいえません。
教育にとってのよい環境とはむしろよけいなものがない、ちょっと不便な環境とさえいうことができます。なくても我慢できたり、なければ工夫で補えるようなものがいっさい備わっていない環境で幼児のころから教育すれば、野生の草花が多種多様な環境に適応して、野山に咲いているように、知識を知恵に変えながら子ども達はたくましい生命力を養うことができます。